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山田「鯨と海の科学館」、6月から本格改修工事へ-来年リニューアル

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山田「鯨と海の科学館」、6月から本格改修工事へ-来年リニューアル

同館に押し寄せた津波にも耐えた、17.6メートルのマッコウクジラの骨格標本

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 一昨年の震災で被災した山田町の「鯨と海の科学館」(山田町船越)が、今年6月から本格的に復旧工事に入る。

津波は骨格標本の腹部まで押し寄せた

 1992年にオープンした同館の目玉はマッコウクジラとミンククジラの実物の骨格標本。17.6メートルのマッコウクジラの骨格標本は世界最大級で、商業捕鯨が禁止される1年前に、三陸沖で捕獲されたものだ。

 ピーク時には来館者数20万人を超え、同町の観光産業の一翼を担ってきた同館だが、来館者数は年々減少し、2010年度には6000人まで落ち込んでいた。テコ入れのため2011年4月にリニューアルオープンが決まっていたが、その工事中に東日本大震災が発生。高さ8メートルの津波が押し寄せ、館内は泥とがれきで埋め尽くされたが、クジラの骨格標本は奇跡的に原形をとどめていた。

 その後、骨格標本は「津波を泳ぎ切った奇跡のクジラ」として話題になり、全国から訪れたボランティアの力で5カ月間、がれきの撤去と清掃作業が行われた。標本の大敵である湿気を排除するため、昨年10月には展示室内のみ空調設備を改修した。

 「がれきが散乱する真っ暗な館内で、窓から差し込む一筋の光が、クジラの骨格を照らしていた」と、当時の様子を振り返る湊敏館長。「これからは、津波を耐え抜いた復興のシンボルとして、長く人々に愛されるように守り抜いていきたい」と意気込みを見せる。「津波で海は怖いと感じている子どもたちに、本来の海の豊かさを伝えたい」とも。

 5月末まで、クジラの骨格標本の展示室に限り、町民を対象に無料公開中。

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